「涙そうそう」が嫌いだった
仕事中のラジオから「涙そうそう」が流れてきた。
古いアルバムめくり ありがとうってつぶやいた
から始まる歌。知ってる人も多いと思う。
私は子供の頃、この歌が嫌いだった。
今はそんなことないけれども。
小学三年生か四年生の頃だったかな。知り合いの人が亡くなった。お世話になっていた人だったからお葬式に出た。
その知り合いの人が好きだった歌で、お別れの歌を唄う時にこの曲が流れてきた。
お葬式で始めて聞いて、何故か悲しくなった記憶がある。
その時からこの歌が好きでは無くなった。そもそも始めて聞いたのがお葬式だったから嫌いも好きもないのだろうけれど。
小学生の音楽の授業は始まりに歌を歌う習慣みたいなものがあった。
その時何故か「涙そうそう」が選ばれて歌っていたような気がする。
この歌を聞いたり、歌ったりするとお葬式のイメージが付いてしまって悲しくなってしまった。とてもその時はモヤモヤしたと思う。
悲しくなってしまうのが嫌で、私はそこから嫌いになった。
中学、高校と上がったが、そこから聞いたり、歌ったりすることなく過ごしていた。
そして今日、本当に久しぶりに流れた「涙そうそう」はそこまで嫌悪を感じなかった。
気がつけば小学生の時に感じたあの嫌だと言う感情は無くなっていた。あの時は本当に嫌だったのに。
古いアルバムめくり ありがとうってつぶやいた
いつもいつも胸の中 励ましてくれる人よ
晴れ渡る日も 雨の日も 浮かぶあの笑顔
思い出遠くあせても
おもかげ探して よみがえる日は 涙そうそう
時々、口ずさんでみようと思う。
お葬式に始めて聞いたこの歌は私にとって「死」を連想させるような歌だけれども。
亡くなった人に想いを馳せてみようと思う。
そこに転がっている「死」を感じてみようと思う。
ふと、そんな事を思った日だった。
ではまた。
しーゆーぐっばい!