独りきりのLabyrinthの倉庫

包丁二丁持った犬の創作のような何かのブログ

虫は蠢くのか?

まずは一言。

この作品のリグルは性悪である。

おおっと、言い忘れていました。こんにちは、こんばんは。またお会いしましたね。

今回も私の好きな作品を紹介するために筆を取った次第です。

作品紹介からですね。

リグル・ナイトバグは蠢かない」

作者 南条氏

投稿日 2013年6月8日

サイズ 574.45kb(約287,000文字)(28万7千文字!)

http://coolier.dip.jp/sosowa/ssw_l/184/1370648077

 

あらすじ

リグル・ナイトバグは小さな家を持っている。その家に住むいかれた仲間(という名の徒党とも言う)の一人、ミスティア・ローレライのバンドを見に行き、そしてリグルは確信する。これは金になると。そうしてバンド、鳥獣伎楽はプロデュースされ、リグルは幻想郷中を巻き込んでいく……

 

とまあ短く纏めるとこんな感じになります。リグルが鳥獣伎楽をプロデビューさせるという無謀なことをはじめ、七転八倒する話です。

 

感想(レビューの体裁ではありますがこちらの方が本題)

読み終わった後の、この作品の熱量はすざまじいものでした。ひとつの大きな物語が成し遂げることが出来た、ということを感じることが出来たのです。

この作者のリグルやキャラはとても癖のあるキャラです。それがとても良いと思わせてくるのがとても素敵だと思います(一個人の感想です)。性悪なリグルが鳥獣伎楽を説得し、そしてさらに幻想郷の有力なもの達を説得していくところがとても良いのです。何度転んでも這い上がる泥虫のように、諦めの悪いリグル……その泥臭さに私は魅了されてしまっていたのかもしれません。独自のキャラ性、それでも強く、見せてくる一人一人のキャラたち……本当に素敵だと思います。

 

そしてバンドを完成させる所までの道筋が細かく書かれていてとても面白いのです。本番当日、とあるキャラに会場を滅茶苦茶にされ、それにリグル達は追い回されます。その時の一人一人の成長といったら!ああ、素敵だ……本当に素敵だ。

その後の後始末もきちんとつけるリグルだからこそ惚れてしまいそう。(女の子って分かっててもね……)

この作品を読むのは大変ですが、それでも私はおすすめをします。

キャラたちの成長を感じて欲しいと思うのです。

 

そして私はもう一度これを言って締めましょう。

この作品のリグルは性悪である。しかし、とても頑張り屋なのだ。

これを私は言いたかった。

とても素敵な作品に出会えたこと、感謝します。

いつかのリグルに幸運がありますように。

 

それでは。